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SF GO! GO! ギャラクシー!! 好評連載中♪ [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]


Nagoya国 初代大統領に就任したGeorge Clean

NAGOYA国初代大統領George Clean.png
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SF GO! GO! ギャラクシー!! 序章1 希望1-3 [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]

img_20140913-060619.gif GO! GO! ギャラクシー!!


序章1 希望1-3
Angeliraは、悩んでいた。
彼女はPitterに恋心を抱いてしまったのだ。
しかしPitterは現在、Angeliraと同じ吹奏楽部所属の同級生Jennyの恋人である。
Angelira自身はサッカー部のイケメンフォワードBobyと別れたばかりだった。

校内でのAngeliraは大人しく恥かしがりやで目立たない存在だったが、実際には純粋に愛を追及する一面も持っており、多くの男子学生とつきあっては裏切られ・・そして裏切り・・幾数回もの出会いと別れを繰り返していた。

「どうしよう・・・」
Jennyは吹奏楽部のトランペットパートでAngeliraはサックスパートである。パートは違うが合同練習では毎日のようにお互い顔を合わせて談笑している。
「やっぱり・・気まずいなあー~~~・・・」
Hyu~~~papapapa~~~n・・・Hyu~~~papapapa~~~n
「国王万歳!!国王万歳!!国王万歳!!・・・・・」

HEBEREKE国
国王Robert up三世の奇跡の攻撃


「ふ~~・・また国王の街頭TV戦勝報道かあ~~・・・ウザイ!!」
この頃、国威発動と民意掌握のため、各地下都市では閉鎖された空間のいたる所で、政府主導による戦争結果の報道をon time 放送されていた。物心つく前から、TVやインターネットでRUKADERI陣営との戦争報道と相まって頻繁に出演して圧倒的な奇跡の攻撃を行う、殆ど全てのHEBEREKE陣営の民衆から信頼されている英雄を見るたびに、Angeliraは悲しく悔しい気持ちに陥っていた。
「不倫や略奪愛は、誰も幸せになれない!・・・」

実はAngeliraは、HEBEREKE国の英雄 国王Robert up三世とその愛人である母との間にできた隠し子であった。
しかし、彼女は現在まで父親である国王とはまだ一度も直に会ったことがなかった。
母子二人は、国王とその王室筋から内々に援助を受けていたが、日陰者として細々とAtsugi simokawairi地下都市で暮らしていた。

HEBEREKE国の英雄 国王Robert up三世は稀代の特異体質の持ち主であった。
戦況が不利になると、彼は放射能防護戦闘服を着ず、黄色い衣を素肌に羽織って単身紛争地域の最前線に赴き、手のひらを相手陣営にかざして白色の光を発した。すると不思議なことに敵の兵士たちは皆、戦意を喪失して武器を放棄するのだった。

この頃、細菌や放射能によって汚染された地上での戦闘に適応させるため、両陣営は100%android or 99%android兵士を紛争地域に送り込んでいた。
国王はandroid兵士ではなく生身100%の人間で、当時の発達した科学分析技術をもってしても国王の特異体質や白色の光成分は十分に解明されなかった。

ただ白色光の成分が被験者のある一定の思考伝達回路に働き、国王の意思に従属させる別の回路を形成させるように作用することは解明されていた。
つまり彼は「超能力者」という位置づけであった。
敵対するRUKADERI陣営の兵士からは、「無血の悪魔」と呼ばれて恐れられた。

国王Robert up三世の血を引くAngeliraは恋多き女性であったが、男女交際には彼女自身が自分のモラルを持っており、交際する相手の条件として自分で線引きをしていた。
そして、彼女はその一線を越えることは今まで一度も無かった。
それは愛人としての道を選んだ母と、その母を愛し・・そして捨てた、実父Robert up三世 国王 へのAngeliraの無言の抵抗でもあった。

そのAngeliraが、事もあろうに同じ吹部の友人の彼氏にモノホンの恋をしてしまったのだ。
「うわああ~~落ち込むわあああ~~~~・・・」

Angeliraは、後夜祭の心地良い余韻とPitterの優しい笑い顔、自分に向けられた彼の魅力的な視線を思い出しながら・・・同じ吹部の友人であるJennyや自分の理性に対しての気まずく憂鬱な気持ちと、それを上回る程のpitterとの愛の予感に体を震わせて・・・いつの間にかAtsugi simokawairi大学東側の住宅区域にある、母の待つ自宅に到着していた。

HEBEREKE国
国王Robert up三世

*この物語はフィクションであり、登場する国・組織・人物その他の設定は全て架空のものである。



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SF GO! GO! ギャラクシー!! 序章1 希望1 [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]

img_20140913-060619.gif GO! GO! ギャラクシー!!

序章1 希望1


全ての生きた検体たちは、汚染された地上に出されてすぐ死亡した。

そして地球上は、放射能や細菌で汚染された「GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」が覆い尽くした。


前紀地球暦2300年、多くの尊い犠牲者を出したこのproject

一つの世界的研究結果が出された。


    GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」に適合できる人類は、10億人に一人の割合である

    GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」に適合できた人類の遺伝子のうち、人類としての高度な生活を維持できる個体に進化する確率は現時点では計測できない。

    人類として、劣悪環境に適合できる進化を期待できる個体の誕生は、施術してから最低でも数十億年間の進化過程を経過観察しなければならない

    結論として、次世代の研究結果に委ねる


結局、膨大な犠牲者と予算をつぎ込んだ活性化両生類遺伝子埋め込みによる

人類進化プログラム「GO!GO!ギャラクシー!! project

は、両陣営ともに資金援助が打ち切られ事実上終結した。


しかし、当時のHEBEREKE国大統領 Angelira Joly は







 HEBEREKE国大統領 Angelira Joly


個人的に第一総務省 事務次官 Bran Pitter に連絡を取り、



 










HEBEREKE 第一総務省 事務次官 Bran Pitter


Atsugi simokawairi 地下都市 HEBEREKE大統領官邸 ORANGE HOUSE 内大統領執務室に呼び寄せた。

Angelira Joly は、個人的に親しい Bran Pitter が執務室に入るや否や、

彼の両手を握りしめ、両目に涙を貯めて、


「私は、あなたと出会えて幸せでした。こんなことになってしまって・・・GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子は、私達の・・いえ、人類の希望です。」


そう言って、命令書を手渡した。







AngeliraPitter

atsugi simokawairi 地下都市でのスナップ


10年前、AngeliraPitterは名門のHEBEREKE国立atsugi simokawairi大学法学部の学生で、二人は同級生だった。

Pitterは硬式テニス部に所属しており、Angeliraは吹奏楽部であった。

二人はお互いに相手の存在を認識していたが、二人には接点が無く夫々の大学生活を送っていた。

大学2年の学園祭の後夜祭に、二人は運命的に出会った。

フォークダンスのマイムマイムの時、手を叩いて足を交互に前後に振り上げた瞬間、

「痛い~~!

Angelira が前列の輪の男子学生のお尻を右足で思いっきり蹴り上げてしまったのだ。

「すすすすすスミマッシェ~~ン!」

Angeliraは突然の失態に気が動転して・・思わず武田鉄矢風の口調で謝ってしまった。

周りの学生から大爆笑を誘発してしまったAngeliraは、恥ずかしさと自分への口惜しさで

両手で顔を覆い学生達のいるフォークダンスの輪から抜けて駆け出していた。

この頃のAngeliraは大人しく恥かしがりやで目立たない存在だった。

「待てよ~~~!待ってくれ~~~!」

一人の男子学生がAngeliraをうしろから追いかけてきて彼女の右手を優しく握った。

Angeliraが驚いて振り返った。

地下都市の間接照明に照らされた顔はPitterだった。

「大丈夫?誰も君を責めていないよ。」

「・・・・・・・」

「僕のお尻も大丈夫、ほら・・・ああ!ふたつに割れちゃってる~~!」

「・・・・」

なんと、Angeliraが思いっきり蹴り上げたお尻はPitterのものであったのだ。

Angeliraは、Pitterの優しい声と顔・・オヤジギャグとのギャップに声が出なかった。

PitterはそんなAngeliraの表情を愛おしく思ったが、 硬式テニス部の仲間がフォークダンスの

輪から彼をしつこく呼んでいるのでその場を離れようとした。

「わわ私は大丈夫・・ありがとう・・ごめんなさい・・蹴っちゃって・・」

「いいんだよ!・・・どうだい、今度は僕の横で踊らないかい?よかったら・・是非!」

「・・・・うん・・」


そのことがきっかけで、二人は急速に親しくなっていった。


*この物語はフィクションであり、登場する国・組織・人物その他の設定は全て架空のものである。











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SF GO! GO! ギャラクシー!! 序章1 過ち2/2-2 [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]

img_20140913-060619.gif GO! GO! ギャラクシー!!




序章1 過ち2/2-2

前紀地球暦2100年、世界的に著名なHEBEREKE国の生物学者Sylves Talon博士
後世に残る有名なメッセージをインターネットによって世界中に発信した。

*インターネット発信概要

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「君たちもカエルになろう!」


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Sylves Talon博士

カエルを含めた両生類は、約4億年前に最初に陸上生活を始めた脊椎動物です。 卵を水中で産卵し、幼生は四肢を持たない形で生まれ、鰓呼吸で水中生活を行う。その後変態を経て肺呼吸で陸上生活の出来る成体になる。 もともと生命は海で生まれました。初期の地球には紫外線が大量に降り注いでいたので陸地は生命のない世界でした。紫外線は遺伝子DNAを壊すためです。水は紫外線を吸収するので、生物にとって水中での生活は安全でした。 シアノバクテリアや植物が光合成で酸素を出すにつれて、次第に大気中の酸素濃度が上昇し、それにつれてオゾンが増えていきました。オゾンは有害な紫外線を吸収するので、地上に降り注ぐ紫外線の量は減っていったのです。 およそ約4億年前になると、陸上でも脊椎動物が住める環境が整えられていきました。最初に陸上に上がった脊椎動物が両生類です

つまり、この劇的な進化を成し遂げた、人類と共通祖先を持つ両生類の遺伝子活性化こそが、人類の能力を最大限高めて、汚染された地上や宇宙空間での過酷な環境への適合進化が促進されるという研究結果である。

この研究結果によって、これから約200年の間、各陣営はこぞって活性化された両生類遺伝子を脳に埋め込んで人体実験プログラムを実施した。

各陣営共通のproject名は、
GO!GO!ギャラクシー!! project

活性化された両生類遺伝子を
GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」

人類としてGO!GO!ギャラクシー!!遺伝子とベストマッチ
した検体を
 「GO!GO!ギャラクシー!!」

と命名された。

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GO!GO!ギャラクシー!!計画書」 GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子を埋め込んだ人遺伝子

人体実験projectに使用された個体については当初、志願兵を含むごく少数の人間であったが、両陣営共、「人体進化法」「人口調整法」が施行されてからは、次第に敵の捕虜や犯罪者、一般人をも片っ端から実験検体として利用されていった。

「GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」には全てナノ計測器が埋め込まれており、最終的に人遺伝子と融合しベストマッチを遂げると特定の信号を発する様になっていた。

そして「GO!GO!ギャラクシー!!遺伝子」を脳内に移植された検体たちは全て、生死を問わず施術後に汚染された地上へ送り込まれていった。

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SF GO! GO! ギャラクシー!! 序章1 過ち2/2-1 [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]

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GO! GO! ギャラクシー!!



序章1 過ち2/2-1



前紀地球暦2050年以降、決着が見えない戦争の先行きに、指揮命令系統が及ばなくなった局地戦に於いて、どちらの陣営も無秩序に核兵器及び細菌兵器を使用し始めた。



そのため、放射性物質や細菌によって地球上の80%が汚染され、人類を含めて60%超の地球上生物が死滅或いは絶滅した。



放射性物質や細菌から逃れるため、両陣営政府とその国民達は地下基地に潜った。



その頃、地下基地は戦略の一環として各国政府によって積極的に建造されていたが、国民全てが移住できるような地下都市はまだできていなかった。



国民達は争う様にして地下基地になだれ込んで避難したが、収容人員が限られていたため多くの国民が地上に締め出された。



地下基地に入れなかった者たちは、しばらくは地上を放浪していたが、次第に放射能と細菌に全身が蝕まれ死んでいった。



一方、地下基地では、通路や建物内には民衆があふれ返った。避難が長期化してくると配給食料も少なくなり、民衆の一部が暴徒化して殺人・強盗等治安の悪化が深刻になってきた。



両陣営政府は、尚も戦争を継続させるため、人工食料の開発、地下工場における兵器の製造と地下都市の造成、インフラ整備を進めていった。



そして、地下都市の治安を維持するため全域に戒厳令を出して大規模な民衆の粛清を始めた。



殺人強盗等の犯罪者や現体制に批判的な者たちまで即決裁判で有罪にされ、放射能や細菌で汚染された地上へ送り返された。



そしてそれは次第に一般民衆にも向けられ、病人や老人達、密告によって犯罪をでっち上げられた者も即決裁判で地上に送られていった。




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HEBEREKE国 首都 atsugi simokawairi 地下都市 



民衆たちは、現政権が提供している不自由で抑圧された地下での暮らしに対してだんだん不満と憤りが積もっていき、次第に地上に戻ることを願い始めた。



両陣営とも次第に、地上に戻りたいと願う国民達の意志を無視することはできず、地上や海水の除染研究を積極的に行っていったが決定的な解決策は見い出せず、実際の除染作業となると、未だ戦争が継続されている状態では無意味と言わざるを得なかった。



両陣営政府は、汚染された地上よりも宇宙に活路を求める決断をした。



戦争前から世界的協力レベルで両陣営が研究開発実験を繰り返し行っていた宇宙ステーションでの食物栽培・居住空間の建設を国家プロジェクトとして推進した。



しかしそれはまだ現状を変化させる段階には至っていなかった。



現状を打破する方策として、人々の関心はバイオテクノロジーに向けられていった。



生物の遺伝子組み換え・細胞融合などの技術を利用しての品種改良を行い、汚染された地上でも、宇宙の過酷な他惑星環境でも育成できる作物の開発を推進させた。



そしてそれは、次第に動物や人類への体組織改造・他環境適用を推進する方向にシフトしていった。 



*この物語はフィクションであり、登場する国・組織・人物その他の設定は全て架空のものである。


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SF GO! GO! ギャラクシー!! 序章1 過ち1/2 [Poem, SF小説、フィクション、LOVE、お]

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 GO! GO! ギャラクシー!!



序章1 過ち1/2
通説として、およそ46億年前に地球は誕生したことになっている。
天然存在比 99.275%のウラン238が放射線を放出しながら鉛206に変化する性質を応用した測定法からだ。
しかし、地球はそれよりも更にはるか100億年以上前から存在していた。




遠い昔、そう、今からおよそ46億年前に話は遡る。
現在と同じように前紀人類と呼べる私たちの間接的祖先は食物連鎖の頂点に達していた。

そこから更に遡ること6500万年前、前紀人類の祖先にあたる生物が住む地球に落下した、直径10Kmの隕石がそれまで地球を征服していた巨大爬虫類を絶滅させた

その後進化を繰り返した前紀人類の祖先にあたる生物は、幸運にも2足歩行を手に入れ、他生物より脳の進化を速めたのだ。
そのことが連鎖の頂点に立った主要因と考えられる。

そして更に、社会的に成熟していった前紀人類は、国家単位で居住・生活し、
政治・経済活動を他国との間でも積極的に行っていった。

経済利益の拡大が国家の富を蓄積し国民を裕福にした。
そのため国民は、もっと多くの利益を得てその生活を豊かにするべく、
積極的に国家リーダーを選出し、また、更に生活を豊かにするように誘導した。

次第に各国間で損益の均等が崩壊し経済活動や交流が行き詰まると、どの国も軍備を強化して威圧したり、実際に武器を使用して多くの犠牲者を出しながら利益を搾り取ったりした。

その武器開発のための科学技術が発達し、より多くの人々を一瞬のうちに殺傷する核兵器や細菌兵器も作られ使用された。
また、皮肉なことにその傷病者を治療するためのバイオテクノロジー等も発達していった。

しかし人々は、多くの犠牲者を生む、度重なる大きな戦争を回避するため、国家間の紛争を多数決で解決し回避する世界的機関をいくつか作った。
しかし既に大国になっていた先進国間には効力が無く、その議長も小国の中から選出される始末だった。

その経済的イデオロギーの違いから、先進国間の勢力が2極化し、事あるごとに双方が対立した。そして、そのリーダー的な国家が超大国として各勢力に一国ずつできた。
西側のHEBEREKE国と東側のRUKADERI国である。

しかしさすがに先進国同士の直接戦争が起こると、地球規模の取替えしのつかない被害が出ることを懸念した先進国は、その経済力で発展途上国に傀儡政権を打ち立て、武器を供与して代理戦争を促進させた。

代理戦争は勝敗に関係なく、先進国に巨額の富をもたらした。

発展途上国のうち地下資源を保有する国には、先進国がその傀儡政権に賄賂を渡し、武器を供与した見返りに自国に有利な不平等な共同発掘権を獲得した。人口の多い国には、先進国が自国企業を誘致して過酷な労働条件のもと、発展途上国の国民を低賃金で働かせた。

その間、大きく膨れ過ぎた世界経済は、度々大小の破綻と再生が繰り返された。

そして次第に先進国間でも経済が行き詰まり、再生不能な債務不履行が次々と起こり始めた。
そして、世界的に普及したインターネットにより、各種情報が氾濫し始め、発展途上国においても威圧的な先進国やその企業・傀儡政権に不満を持つ国民が各国で暴動を起こし、先進国内でも無差別テロを実行した。

東西両陣営の先進国間でも、経済イデオロギーや世界的人権意識からの理論的矛盾、相次ぐテロ被害から、国政の方向転換を画策する勢力が攻勢を強め、無作為拡大戦略から国内及び小集団国家間の相互補助経済への移行が進んだ。

その結果、先進国の政策転換により発展途上国の傀儡政権は後ろ盾が無くなり、相次いで民族主義者を中心とする改革派集団に国政を移譲していった。

発展途上国間でも周辺国を傘下に置いて超大国になった国々は、積極的に他の発展途上国に経済協力を働きかけるきっかけができた。

発展途上国の超大国はその国力にものを言わせ、自由奔放な理論で領土を拡大していき、
また、先進国間の同等な為替取引には参加せず、自国に有利な立場で利益を蓄財して、それをまた国力増強に注ぎ込んだ。

その後、世界各地で内紛・テロ、領土問題が勃発し、直接的・間接的問わず要望に応じて
当事者双方に武器を供給していた世界の超大国は、次第にその要求がエスカレートして過激になってきていることにある種の不安感を感じ始めていた。

発展途上国間における戦争の継続が相変わらず世界の超大国達に利益を運んでいたが、各戦争当事者双方は心身共に疲弊しており、戦争の早期解決と自国の立て直しに移行する道筋を模索し始めていた。

そして前紀地球暦2020年8月、戦局が劣勢にあった中西の戦争当事国MAHAJIRUDAが、その打開を画策し、秘密裏に発展途上国の超大国FUNDAから核兵器を購入、もう一方の当事国ALUBARAの市街地に核弾頭付ICBM(大陸間弾道ミサイル)を投下し多くの犠牲者を出した。

大きな国際機関の会合において、MAHAJIRUDAに間接的に武器を提供していた超大国HEBEREKEの代表者には、国際法に違反する核兵器売買の疑惑を、敵対する国々の代表から向けられたが否定し続けた。
この頃になると国際機関と呼べるものは、過去にもまして有名無実化していた。

もう一方の当事国ALUBARAに武器を供与していた超大国RUKADERIは当然のようにALUBARAに核弾頭付ICBM(大陸間弾道ミサイル)を供与し、ALUBARAは報復攻撃のため敵対するMAHAJIRUDAと超大国HEBEREKEの首都Tokioへ核弾頭付ICBMを一基ずつ打ち込んだ。

HEBEREKEの首都Tokioは壊滅し多くの犠牲者を出した。

当時の政権与党jimirudaは首都をTokio近郊のatsugi simokawairi に移転して国家の体制を立て直した。

それが発端となり世界はHEBEREKE陣営とRUKADERI陣営による発展途上国をも巻き込んだ第三次世界大戦へと突入していった。


*この物語はフィクションであり、登場する国・組織・人物その他の設定は全て架空のものである。

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